ついに15歳未満(報道によると10代前半)の子どもが法的脳死判定され、臓器摘出、移植へと進むようです。ニュースリンクを、とりあえず。http://mainichi.jp/select/today/news/20110412k0000e040014000c.html http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110412/k10…
和田寿郎氏が2月14日に亡くなりました。 「脳死臓器移植」という問題、さらには日本における「生命倫理」の歴史を考えるうえで、重要な位置を占める「和田心臓移植」の執刀医として、文献・資料等を通してでしか知りませんが、ご冥福をお祈りしたいと思いま…
久々の更新になってしまいました。 明日の講義の準備をしながら、ノーベル財団のHPで、医学生理学賞の発表をライブ動画で見ていました。 発表の20分後には毎日新聞で速報が出ていますが、IVF(体外受精)技術の開発でロバート・エドワーズ氏に授与されました…
昨秋からいろいろあって、このブログの更新が滞ってしまっていました。 藤田弘夫先生の「お別れの会」のご報告もまだでした。それについては、また改めてさせて頂きます。さて、昨日2月25日にNTT出版から小松美彦・香川知晶編『メタバイオエシックスの…
先日のエントリで書きました、慶應義塾大学文学部教授の藤田弘夫先生がお亡くなりになったことに関連して、文学部社会学専攻が下記のように「藤田弘夫先生 お別れの会」を執り行うそうです。文学部社会学専攻の先生方が主催されますが、学内・教員に閉じたも…
ごくごく私的なことを書きます。 長年に渡り指導をして頂いた、藤田弘夫先生のことです。 http://hiroofhp.hp.infoseek.co.jp/
この7月に成立した「改正臓器移植法」ですが、来年の施行に向けての具体的な省令・ガイドラインの策定(改定)についての議論が始まっていました。 9月は新学期が始まる時期というわけで、ちょっと情報収集を怠っていたこともあり、知りませんでした…(更…
先週になってしまいましたが、9月4日の日経新聞朝刊社会面に「脳死移植 半年ゼロ」という記事がありました。 NIKKEI いきいき健康 ネット版では冒頭の2段落分しかありません…(今日のエントリーの最後に記事全文を引用しました)この7月に「臓器移植法改正…
2009年8月29日(土)と30日(日)に開催された高遠ブックフェスティバルに行ってきました。 高遠というのは、桜(タカトオコヒガンザクラ)の名所として、あるいは、その桜の名所となっている高遠城(現在は城址公園)で有名かもしれません。ちなみに高遠城…
7月発行の『三田社会学』という雑誌の「特集:古書流通から見た地域社会」に拙稿「なぜ、ヘイ・オン・ワイで「古書」を買うのか?」が掲載されました。 これは『神田神保町とヘイ・オン・ワイ―古書とまちづくりの比較社会学』に書かせてもらったコラムと200…
すっかり更新が滞ってしまっていました。 「臓器移植法改正案A案」の可決・成立、前期末試験の実施と採点、研究会、息抜き、その他などと続き、気づけば8月も後半になってしまいました。 後期に非常勤講師(兼担)として出講させて頂く医系大学は、9月1週…
13日の参議院本会議で採決された「臓器移植法改正案」ですが、個人的にはもっとも「危険」であると思われたA案が可決し、成立しました。 この事態に対して、すでに、採決直後からいくつかのグループが記者会見し、意見表明をされています。 「生命倫理」に…
「臓器移植法改正案」の審議が、よからぬ方向に進んでいるように思います。 7月9日のエントリーでも触れましたが、東京都議会議員選挙の結果によっては、衆議院の解散もあるという状況で、参議院での審議を打ち切り、早くも本会議での採決を「強行」するよう…
「学期末」ということで、ここのところ試験問題の作成やら採点やらに追われています。けれども、参議院での「臓器移植法改正案」をめぐる審議は着々と進行しているという現実があります。 週明けの13日にも参議院本会議で採決という報道すらあります。 http:…
衆議院での「臓器移植法A案」可決以後、採点やら研究会やらに追われ、気がつけば1週間ほど放置していました。 懐かしい方からのコメントや、刺激的なコメント、トラックバックも頂きましたが、お返事できておらず申し訳ありません。ところで、「クマムシ」…
「臓器移植法改正案」をめぐっては、18日の衆議院本会議で「A案」が予想外の大差で可決され、参議院でも月末には審議が開始されると言われています。 「A案」への対案となる「改正案」の準備も進んでいるようです。子ども脳死臨調盛る 臓器移植法、有志議…
18日に衆議院で可決された「臓器移植法改正案」の「A案」ですが、河野洋平衆議院議長の「花道」論が指摘されています。 臓器移植法改正A案、衆議院可決 - kanjinaiのブログ http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20090619ddm002010086000c.html…
「臓器移植法改正案」の衆議院本会議での採決ですが、賛成263票、反対167票でA案が可決したようです。 予想外に大差のついた結果で、残念です。 「一律に脳死は人の死」という規定はもちろん、イスタンブール宣言やWHO(新)移植指針が求めている生体移植…
いよいよ明日の衆議院本会議で「臓器移植法改正案」の採決が行われるのですが、「党議拘束を外す」というのは名ばかりの様相を呈してきているようです。 移植を待つ子どもを救うため、とはいえ、A案の内容で臓器移植法が「改正」されても、すぐには、子ども…
2008年度前期に慶應義塾大学経済学部で展開された連続講義が、講義録として一冊の本になりました。 高草木光一編『連続講義「いのち」から現代世界を考える』(岩波書店、2009年)です。 岩波書店のサイトでは、大村次郷氏によるカバー写真を見ることができ…
「臓器移植法改正案」の衆議院での審議は、今日午後の本会議での簡単な討論を終え、18日にも、いよいよ採決という状況になりました。 (未熟者ながら)「脳死臓器移植」の社会的文化的側面を研究してきた者として、少し広い視野から、この問題を考えてみたい…
生命倫理会議が公表した「臓器移植法改定に関する緊急声明」への勝手な解説の続きです。生命倫理会議のサイトから声明文を引用しつつ、それらに「勝手な解説」を加えてみたいと思います。 先日のエントリーでは、声明のうち、「脳死=死」についての7)を解…
生命倫理会議が公表した「臓器移植法改定に関する緊急声明」への勝手な解説の続きです。生命倫理会議のサイトから声明文を引用しつつ、それらに「勝手な解説」を加えてみたいと思います。 先日のエントリーでは、声明のうち、6)まで解説したので、7)につ…
生命倫理会議が公表した「臓器移植法改定に関する緊急声明」への勝手な解説の続きです。生命倫理会議のサイトから声明文を引用しつつ、それらに「勝手な解説」を加えてみたいと思います。 先日のエントリーでは、声明のうち、前文、1)、2)について解説し…
生命倫理会議は、生命倫理の教育・研究に関わっている大学教員の方々70名以上の集まりです。生命倫理会議のブログを見ると、5月12日に「臓器移植法改定に関する緊急声明」を発表して以来、記者会見の模様や、メディアでの報道のされ方を公開するなど、緊急声…
あまり指摘される場面に出会わないのですが、現在の「臓器移植法」というのは議員立法でした。「国会」は、三権分立でいうところの「立法府」にあたるわけですが、現在、衆議院に提出されている「議案」のうち、議員提出の法律案の数は、71。それに対して、…
宣伝も広く行われ、初回の視聴率も高く、生徒や学生に聞いても見ている人が少なくなかったTBSドラマの「MR.BRAIN」ですが、期待が過大だったせいか、ここまでは、やや期待はずれかな、という印象です。最近、「脳科学」や「脳神経科学」が注目を集めてい…
昨日5日に、衆議院厚生労働委員会での「臓器移植法改正案」の審議があり、これをもって実質的に審議終了となりました。 5月27日に続き、6月5日の審議は5時間以上に及んだようです。審議の模様は衆議院のインターネット審議中継で見ることが出来ます。 → http…
誕生日を1ヶ月ほど前に迎え、気づけば運転免許の有効期限が迫っていたので、慌てて免許の更新をしてきました。「優良」ということで(ここ数年は運転する機会が激減中)、地元の警察署での免許更新でした。運転免許証がICカード化されていたりとか、新しい…
日本で「脳死」をめぐる議論に決着がつかないことを「遅れている」と言われることがありますが、文化・社会が異なれば、社会問題化する「生命倫理の問題」も変わります。よく例に挙げられるのは、欧米では「生命の始まり」に関わる「中絶」や「胚性幹細胞(…