衆議院での審議(インターネット中継)

さて「臓器移植法改正」をめぐって、ついに27日の水曜日に衆議院厚生労働委員会で審議が始まりました。
たまに衆議院のページをチェックするようになって、はじめてインターネット中継の存在を知りました。
もちろん、先日27日水曜日、「臓器移植法改正案」について審議した厚生労働委員会も見ることができます。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib2.php?u_day=20090527

また、ビデオライブラリには、2008年1月以降の審議についても映像が残っています。
検索ページで、「会議名」のなかから「臓器移植法改正法案審査小委員会」を選択して検索すると参考人を読んで意見聴取した小委員会も見ることができます。
ビデオライブラリ検索


こうやって情報に直接アクセスできるようになったことで、便利になったことが実感できました。新聞報道での取り扱われ方を検証する際には、とても有効ですね。
ちなみに、先日27日の審議についての新聞報道を見ると、朝日新聞では「A案」と「D案」を軸に審議されるとあります。
 アピタル(医療・健康・介護):朝日新聞デジタル
他の新聞メディアでは、ここまで踏み込んだ表現があまり見られないなか、朝日新聞のこうした見方(見出しの付け方)が正確(というか客観的)なものなのか確認するためにも、インターネット中継は有益ですね。

上にリンクした朝日新聞の記事にある4つの改正案の比較表は、実際の紙面にも同じものがありますが、内容や性質の異なる改正案を「棒グラフ」のようなもので比較しています。こうした比較表をつくって分かりやすくしているつもりなのかもしれませんが、重要な論点を覆い隠して議論を単純化してしまうものだな、と思ってしまいました。


※追記(2009.05.31)
4時間強の審議のインターネット中継(ライブラリ)をダラダラと見てしまいました…。
朝日新聞の記事にあった「A案」と「D案」を軸に審議される、というのは午前中(それも前半?)の審議の雰囲気では確かにそうでした。でもそれは、「A案、B案、C案については、提出されてからある程度の時間が経っていて内容が知られてきたから」という前提で、新たに提出されたD案について詳しく聞きたいという審議のように思いました。だから中盤以降ではB案やC案、とくに午後からは舛添要一厚労大臣が出席していたので、厚労省への質問も増えていました。厚労省のこれまでの取り組みが批判される局面もあり、なかなか面白かったです。
さらに審議では、A案の論理的不整合が強く指摘される場面や「法律」に対する見方、考え方の深浅が明らかになったりもして、なかなか興味深かったです。全部で16人が質問者になっていたわけですが、つまらない質問しか出来ない、不勉強を感じさせる質問をする国会議員が何人もいたのは確かです。それでも何人かの国会議員はちゃんとこの問題を勉強した上で鋭い質問をされていたので、国会議員の方でも(というか、議員秘書の方かな?)ちゃんとした方がいるんだな、と考えを改めました。