「臓器移植法」の改正…?

ここのところ、「臓器移植法」の改正をめぐる新聞記事をよく見るようになりました。
ここ数年、毎年のように話題になっていますが、今年はいつもより本気度が高いようにも思います。

この「臓器移植法」の改正をめぐる議論、提出されている三つの改正案については、思うことがたくさんあるのですが、いまは表現について1つだけ。

「改正」の特に「正」という表現を嫌って、「改定」という表現を使う論者もいます。
そこで意味されていることは、現行の臓器移植法にある「条件」を緩和して移植医療を拡大することが、必ずしも「善い」「正しい」ことではない、との見方です。

現行の臓器移植法の「よい部分」と「悪い部分」をちゃんと評価・検討する。
改「正」案のそれぞれについても、「よい部分」と「悪い部分」をちゃんと評価・検討する。
臓器移植法に注目が集まるのは、たんに移植医療の拡大だけではなく、人体組織の研究利用などとも密接に関わっているからです。
本当の「政治家」ならば、この臓器移植法の持つ意味、社会的な影響をしっかりと考えて、行動してもらいたいと願います。

2009年4月17日のエントリーにつづく

脳死臓器移植反対派と目される人の本だから」と敬遠するのではなく、脳死と臓器移植の問題については、小松美彦脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)』くらいは読んでから議論してもらいたな、と思います。この本に書かれている脳死をめぐる問題点を理解すれば、「科学的にみれば「脳死は人の死」である」と、簡単には言えないと思うのですが…